障害学生支援

 本学では、すべての本学学生が、障害の有無にかかわらず、相互に人格と個性を尊重し、障害について理解を深めながらともに学び合うキャンパスの実現に資するため、以下の基本方針〔2020(令和2)年2月12日学長決定〕に基づき、学生総合支援室を中心に、円滑かつ迅速・適切な合理的配慮の提供に努めています。

障害学生支援に関する基本方針

1. 用語の定義

「障害」とは… 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)またはその他の心身の機能の障害のこと
「社会的障壁」とは… 障害のある学生にとって、日常生活または社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの
「合理的配慮」とは… 障害のある学生が、他の学生と平等に教育を受ける権利を享有・行使することを確保するために、本学が行う必要かつ適当な変更・調整であって、障害のある学生に対し、その状況に応じて個別に必要とされるものであり、かつ本学の体制面、財政面において、均衡を失したまたは過度の負担を課さないもの

2. 対象範囲

「学生」の範囲 本学に入学を志願する者、本学に在籍する学生、研究生、科目等履修生、聴講生、特別聴講学生、外国人留学生、海外の大学等との間で締結した協定に基づく学生等
「障害のある学生」の範囲 障害及び社会的障壁により継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にある学生

3. 不当な差別的取扱いの禁止について

 本学の教職員は、障害のある学生に対し、正当な理由なく、障害を理由として各種機会の提供を拒否するまたは提供にあたって場所・時間帯を制限するなど、障害のない学生に対しては付さない条件を付すことはしません。
 正当な理由に相当するか否かについては、個別の事案ごとに、障害のある学生及び第三者の権利利益(安全の確保、財産の保全、本学の教育・研究その他本学が行う活動の目的・内容・機能の維持、損害発生の防止等)の観点から判断します。
 正当な理由があると判断した場合は、当該学生にその理由を説明し、理解を得るよう努めます。

4. 合理的配慮の提供について

 支援の提供にあたっては、教育の質の維持を保証する範囲内において、個々の学生の障害の状態・特性等に応じて、本学学生が得られる様々な修学機会への平等かつ公平な参加を保障するよう配慮し、権利の主体が学生本人にあることを踏まえ、学生本人の要望に基づいた調整を行うよう努めます。

これまでの支援実績

困難な事例 支援の内容
周囲の人の存在が気になって
授業に集中できない
  • ○ 座席の配慮
  • ○ 授業中の頓服薬の服用許可
先生の声が聞こえにくい(聞こえない)
  • ○ 座席の配慮
  • ○ 講義内容の録音の許可
  • ○ ノートテイク
小さい文字が見えにくい
  • ○ レジュメの拡大コピー
音や光による刺激を受けやすい
  • ○ 座席の配慮
  • ○ イヤーマフの使用許可
  • ○ サングラスの使用許可
体調を崩しやすい/発作等への対応が不安
  • ○ 座席の配慮
  • ○ 授業中の途中退出の配慮
  • ○ 授業中の服薬の許可
  • ○ 休憩場所の提供
  • ○ 救急対応マニュアルの整備
  • ○ レポート等の提出期限の延長の許可
スケジュール管理が苦手
  • ○ 自己管理スキル指導
  • ○ レポート等の提出期限の延長の許可
話を聞きながらノートをとりづらい
  • ○ パソコンの持ち込み許可
  • ○ 講義内容の録音許可
文字を書くのが苦手
  • ○ パソコンの持ち込み許可
  • ○ 講義内容の録音許可
対人関係がうまくいかない
  • ○ 心理カウンセリング

※そのほかの支援内容についても、相談に応じますので、お申し出ください。

支援実施までの手続きの流れ

相談の受付
来室、電話もしくは電子メールで面談の予約をしてください。
面談の実施
修学上・学生生活上の支援について、ご本人の要望を伺い、申請方法や配慮内容について説明します。(保証人の同席可)
支援の申込み
所定の申込書を作成し、診断書や障害者手帳(写)等の根拠資料を添えて提出してください。
支援内容の検討
学科及び関係部署を交えて検討を重ね、ご本人の要望に基づいた調整を図れるよう努めます。要望に添えない場合はその理由を説明し、理解を得るように努めるとともに、他の実現可能な措置を提案します。
支援内容の決定
支援内容は、ご本人の同意を得たうえで決定します。
支援の実施
支援の申込みから実施までには、通常1か月程度程度かかります。
支援内容の評価
支援提供後1か月以内を目途にモニタリングを実施し、内容を修正・調整します。各学期末にも面談を通して状況や環境等の変化を把握し、必要に応じて支援内容を見直します。

※本人から申し出ができない場合においても、当該学生が支援を必要としていることが明白である場合は、アドバイザー等を通じて、当該学生に対して適切と思われる配慮を提案するよう働きかけることがあります。

5. バリアフリー状況

車いす対応トイレ マロリー館1階、1号館1階、5号館1階、6号館1階・3階、7号館2階、8号館1階、図書館1階、第一体育館
スロープ マロリー館1階、1号館(学生課ヨコ)、2号館1階、3号館1階ほか6か所
エレベーター 6号館、7号館、8号館、図書館
専用駐車場(来客用) マロリー館ロータリー2台

6. 支援体制について

 障害のある学生の支援は、学生総合支援室を中心に、当該学生が在籍する学科・別科、関係部署の教職員及び学生スタッフが緊密に連携・協働して行います。

障害学生支援に関する相談窓口
入学志願者の方 入試課 TEL:(093)583-5123
Email:nyusi@seinan-jo.ac.jp
在学生の方 学生総合支援室 TEL:(093)583-5143
Email:soudan@seinan-jo.ac.jp

※学生総合支援室についてはこちら

7. 不服申し立てについて

 障害のある学生が、不当な差別的取扱いを受けていると考えた場合、また合理的配慮を含む支援の内容やその決定過程に対して不服がある場合は、キャンパス・ハラスメント防止・対策委員会において本人からの不服申し立てを受理し、第三者的視点から紛争解決のための調整を行います。

8. 情報公開について

 本学公式ウェブサイト等を通じて、この基本方針をはじめ、障害のある学生への支援に関する情報を積極的に公開します。

9. 理解促進・意識啓発について

 障害を理由とする差別の解消の推進を図るため、本学の教職員及び学生に対し、必要な研修及び啓発を行います。

10. 個人情報の保護と守秘義務について

 障害のある学生の支援者(関係教職員・学生スタッフ)は、支援を行ううえで知り得た障害のある学生の個人情報(障害や相談の内容を含む。)を厳密に管理し、第三者に個人情報の提供が必要な場合は、必ず本人の同意を得ることとします。
 ただし、障害のある学生への連携支援を行うために必要と本学が判断した場合は、集団守秘義務を十分に遵守しつつ支援者間で個人情報の共有を行うことができるものとします。